韓国の教育農場
2006年 12月 16日
先日、韓国からグリーンツーリズムの視察に日本に来られているグループと話をしてほしいと言う連絡を受けて、詳しい事は何も分からないまま合いに伺いました。
視察団は通訳の人を含めて7名で、八ヶ岳に来る前に既に何カ所か視察を終え最後のスケジュールで私たちとの話し合いでした。
お相手は、農村振興省、日本で言う農水省の役人の方でした。役職は農村資源課長さん。専門は子供たちの農業体験プログラムのようでした。
韓国でも農村の過疎化、農業従事者の高齢化、農業の後継者不足など日本と同じ問題を抱えているとの事でした。そんな中、最近日本では若い世代での新規就農者が増えて来た事、一度離農した人が定年後農業回帰する人が居る事などに関心があるようで、そのような話を聞きに来られたようです。
ここ長坂町にも長坂自然農の会があり若い人から年配者まで約40世帯が会員になり規模の大小はありますが自然農を実践しています。土地柄、脱都会派の移住者も多く、農業未経験者が田畑を実践することが増えています。
ちなみに地給市場もそのような生産者が野菜を出荷できるお店を作ろうと思い始めました。最初はお客さんだった人がいつの間にか生産者に・・なんて事もあります。
韓国では農業後継者の不足を解消するために、学校教育の現場で「農業を身近に」感じてもらう目的で農業体験に積極的に取り組み始めたようです。
具体的には、教育省が農村体験を教育方針の中に取り入れ、一ヶ月に二回程度週末に農業体験をしている。全国に現在8カ所の教育農場を作って対応しているが、来年度は40カ所に増える予定だそうだ。この教育農場とは、個人の農家が対象で子供たちの体験を受け入れる事が出来る所で国が資金援助(250万)をして設備などを充実させる。これは、農村観光での体験では、本来の農業体験をするには限界がある事から本職の農家で体験をさせるようです。ただ農業従事者であれば誰でも言い訳ではなく、「農民教師」としての適任者を捜し、育成して行くようだ。勉強会を実施して3段階のレベルでこの教師を育てて行く。また、教育農場は3年ごとに評価をされることになっている。
この取り組みは、いくつかの省(農水省、文化省など)が連携して取り組んでおり縦割りでは出来なかった事に取り組んでいるそうです。
実際に、日本で14年間ハーブを栽培していた夫婦が韓国でこの教育農場を始め、年間1万人が訪れているとのことです。自己資金で40人が入れる教室を建てたり、映像などの記録を作ったりしているそうです。
教育現場の教師からは「農村での楽しい思い出ができる」「心と体の教育が出来る」などの評価が出ているそうです。
これらの話を聞いて、教育現場での農業体験を国のレベルで取り組む事はとても興味深く、日本より進んでいる印象を受けた。特に教育に関して複数の省庁が連携して取り組んでいることが素晴らしい。それだけこの問題が深刻なんでしょう。
日本でも、「食育」と言われてから時間が立ちますが国が積極的に取り組んでいると言う印象はまだ感じられません。家庭のスタイルが多様化している今、家庭内での食育は急激には進まないのが現実です。学校の教育の中でどのような事が出来るのかが今、求められるのではないでしょうか。学力向上、いじめ問題、美しい国、食育、いろんな言葉が飛び交いますが、農村体験はこれから真剣に取り組む価値があるような気がします。これが本来のゆとり教育の目的だったんではないでしょうか。
視察団は通訳の人を含めて7名で、八ヶ岳に来る前に既に何カ所か視察を終え最後のスケジュールで私たちとの話し合いでした。
お相手は、農村振興省、日本で言う農水省の役人の方でした。役職は農村資源課長さん。専門は子供たちの農業体験プログラムのようでした。
韓国でも農村の過疎化、農業従事者の高齢化、農業の後継者不足など日本と同じ問題を抱えているとの事でした。そんな中、最近日本では若い世代での新規就農者が増えて来た事、一度離農した人が定年後農業回帰する人が居る事などに関心があるようで、そのような話を聞きに来られたようです。
ここ長坂町にも長坂自然農の会があり若い人から年配者まで約40世帯が会員になり規模の大小はありますが自然農を実践しています。土地柄、脱都会派の移住者も多く、農業未経験者が田畑を実践することが増えています。
ちなみに地給市場もそのような生産者が野菜を出荷できるお店を作ろうと思い始めました。最初はお客さんだった人がいつの間にか生産者に・・なんて事もあります。
韓国では農業後継者の不足を解消するために、学校教育の現場で「農業を身近に」感じてもらう目的で農業体験に積極的に取り組み始めたようです。
具体的には、教育省が農村体験を教育方針の中に取り入れ、一ヶ月に二回程度週末に農業体験をしている。全国に現在8カ所の教育農場を作って対応しているが、来年度は40カ所に増える予定だそうだ。この教育農場とは、個人の農家が対象で子供たちの体験を受け入れる事が出来る所で国が資金援助(250万)をして設備などを充実させる。これは、農村観光での体験では、本来の農業体験をするには限界がある事から本職の農家で体験をさせるようです。ただ農業従事者であれば誰でも言い訳ではなく、「農民教師」としての適任者を捜し、育成して行くようだ。勉強会を実施して3段階のレベルでこの教師を育てて行く。また、教育農場は3年ごとに評価をされることになっている。
この取り組みは、いくつかの省(農水省、文化省など)が連携して取り組んでおり縦割りでは出来なかった事に取り組んでいるそうです。
実際に、日本で14年間ハーブを栽培していた夫婦が韓国でこの教育農場を始め、年間1万人が訪れているとのことです。自己資金で40人が入れる教室を建てたり、映像などの記録を作ったりしているそうです。
教育現場の教師からは「農村での楽しい思い出ができる」「心と体の教育が出来る」などの評価が出ているそうです。
これらの話を聞いて、教育現場での農業体験を国のレベルで取り組む事はとても興味深く、日本より進んでいる印象を受けた。特に教育に関して複数の省庁が連携して取り組んでいることが素晴らしい。それだけこの問題が深刻なんでしょう。
日本でも、「食育」と言われてから時間が立ちますが国が積極的に取り組んでいると言う印象はまだ感じられません。家庭のスタイルが多様化している今、家庭内での食育は急激には進まないのが現実です。学校の教育の中でどのような事が出来るのかが今、求められるのではないでしょうか。学力向上、いじめ問題、美しい国、食育、いろんな言葉が飛び交いますが、農村体験はこれから真剣に取り組む価値があるような気がします。これが本来のゆとり教育の目的だったんではないでしょうか。
by genkiueno | 2006-12-16 17:37 | あれやこれや